2020/07/10
おすすめミステリー その2
−容疑者Xの献身—
新型コロナウイルスの感染に対する非常事態宣言が解除されましたが、また東京を筆頭に全国で陽性患者さんが徐々に増えています。
今まで通りの元の生活に戻るのはなかなか難しいようです。
今年の大きな皮膚科の学会もネットによるリモート講演のみとなり、ほかにも医師会の会議などもリモートによるものにとって代わっています。
新しい生活に適応していくことが求められますが、時代に取り残されないように変化し対応していきたいと思います。
容疑者Xの献身は、ミステリー界では知らない人はいない、それくらい有名な東野圭吾氏の作品です。
映画化もされているため、ご覧になったことがある方も多いかもしれません。
この小説はガリレオシリーズなので、ドラマでも有名な湯川学(ドラマ・映画では福山雅治)が謎解き役です。すでに殺人は起きていて、犯人もわかっているので、どのようなトリックを使って完全犯罪を企てているかがお話の焦点になります。
湯川学のかつての親友である石神(映画では堤真一)が考えたトリックに対して、湯川学が謎を解いていきます。
最初から張り巡らされた伏線を回収して見事に湯川学は謎を解きますが、その謎(トリック)を知ったとき思わず涙が出てしまいました。
もちろん、小説の世界の話なので、実際にそのようなことが起きるかは別として、無償の愛、純粋な愛とは何ぞやと考えさせられる作品でした。
一風変わったミステリーで、こんなのミステリーではないという方もいるようですが、私は素敵な純愛ミステリーだと思います。
これは私の個人的な意見ですが、小説、特にミステリーを映画化するとなんだか原作と違うものになっていることがよくあるのですが、この作品の映画は原作に比較的忠実でよく描かれていると思います。
映画を見たことがない方は、映画だけでもみてみてはいかがでしょうか。